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円福寺山門

伊佐津地区にある円福寺は、室町時代の永正元年(1504)に、伊佐津城主である金剛寺甲斐守近衛光壽の寄進により創建されたと伝えられています。
甲斐守は、伊佐津城の後門付近に愛宕神社を創建するにあたり、その後門を円福寺の山門として移築しました。それにより、天文11年(1542)の江戸崎城主土岐治頼の攻撃による天文の兵火をまぬがれました。また、江戸時代の明和6年(1769)に起きた、寺院内の建物がことごとく焼け落ちた門前の大火のときも類焼をまぬがれています。
奇跡的に当時のままの姿で生き延びてきた山門ですが、長い年月を風雪にさらされてきたことにより修復をせまられ、昭和52年、解体修理が行われました。そのとき屋根も茅葺きから現在の瓦葺きに改められましたが、八角柱や後柱、腕木、扉などは従来のもので、新利根地区の木造建築としては現存する最古のものとなります。
多くの山門が四脚であるのに対して、この門は二脚の構造を取っています。近隣では類例がない建築技法で、文化財として非常に貴重な山門です。

【場所】 稲敷市伊佐津1626番地 ※上段の「アクセスマップはこちら」から地図をご覧いただけます。
円福寺山門