○稲敷市職員等公益通報に関する要綱

令和4年3月29日

告示第13号

(目的)

第1条 この訓令は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)に基づき、職員等からの公益通報を適切に処理するために必要な事項を定めることにより、公益通報者の保護を図るとともに、公正かつ透明な市政運営を推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員等 次のいずれかに該当する者をいう。

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員及び同条第3項に規定する特別職の職員

 市から事務事業を受託し、又は請け負った事業者の従業員で当該事務事業に従事する者

 市の施設の指定管理者の従業員で当該施設の管理業務に従事する者

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づき市に派遣された者で、当該派遣業務に従事する者

(2) 公益通報 職員等が知り得た行政運営上の違法な行為等に関して行われる不正の是正又は防止のための通報をいう。

(3) 通報者 公益通報をした職員等をいう。

(4) 任命権者 地方公務員法第6条第1項に規定する任命権者をいう。

(公益通報)

第3条 職員等は、行政運営に関し、次の各号のいずれかの事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するときは、次条に規定する公益通報窓口に対し、公益通報を行うことができる。

(1) 法令(条例、規則等を含む。)に違反し、又はこれに至るおそれのある事実

(2) 人の生命、健康、財産若しくは生活環境を害し、又はこれらに重大な影響を与えるおそれのある事実(前号に掲げるものを除く。)

(3) その他市民全体の公益に反するおそれのある事実

2 公益通報は、職員等公益通報書(様式第1号)により行うものとする。この場合において、公益通報に係る事実を証明する証拠書類があるときは、職員等公益通報書に添付するものとする。

3 職員等は、公益通報をする場合は、実名によらなくてはならない。

4 職員等は、公益通報について、行政運営の適正化に資するために行うものとし、誹謗中傷、私利私欲等の不正な意図又は私憤、敵意等個人的な感情によりこれを利用してはならない。

5 第1項の規定にかかわらず、職員等は、勤務条件に関する事案については、公益通報をすることができない。

(公益通報窓口の設置)

第4条 職員等からの公益通報を処理するため、人事給与担当課に公益通報窓口(以下「通報窓口」という。)を設置する。

2 通報窓口は、次に掲げる事務を所掌する。

(1) 公益通報の受付に関すること。

(2) 公益通報に係る相談に関すること。

(3) 公益通報に係る事務事業を所掌する部署との連絡調整に関すること。

3 通報窓口の責任者は、人事給与担当課長とし、通報窓口の事務に当たる者は、人事給与担当課長が指名する者とする。ただし、自らが公益通報に係る事案の当事者となっている場合にあっては、その対応に関与してはならない。

4 通報窓口は、公益通報があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを受け付けるものとする。

(1) 虚偽であることが明らかであるとき。

(2) 内容が著しく不明確なものであるとき。

(3) 苦情その他公益通報に該当しないことが明らかであるとき。

5 通報窓口は、公益通報を受け付けたときは、速やかに次条に規定する公益通報委員会に報告しなければならない。

(公益通報委員会の設置)

第5条 市長は、職員等からの公益通報を調査し、適切に処理するため、公益通報委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、次に掲げる委員をもって構成する。

(1) 副市長

(2) 教育長

(3) 行政経営部長

3 委員会に委員長を置き、副市長をもって充てる。

4 委員会は、委員長が招集し、主宰する。

5 委員長に事故あるとき、又は欠けたときは、委員長があらかじめ指定した委員がその職務を代理する。

6 委員に係る公益通報については、当該委員は、委員会が当該委員から公益通報に係る事情を聴く必要があると認める場合を除き、委員会の会議に参加することができない。

7 委員長は、公益通報に係る事案の内容に応じ、適切であると認める者を指名し、委員会の会議に出席させることができる。

8 委員会の庶務は、人事給与担当課において処理する。

(委員会の会議)

第6条 委員会の会議は、非公開とする。

(委員会での公益通報の取扱い)

第7条 委員会は、第4条第5項の規定による報告を受けたときは、遅滞なく当該公益通報を受理するか否かの審査を行わなければならない。

2 委員会は、公益通報の内容等の審査により、当該公益通報に係る事務事業に関し、第3条第1項各号のいずれかに該当する事実が認められない場合は、これを受理しないものとする。

3 委員会は、公益通報を受理するか否かを決定し、その結果を職員等公益通報受理・不受理通知書(様式第2号)により、遅滞なく通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。

(委員会の職務等)

第8条 委員会は、公益通報の受理を決定したときは、次に掲げる手段により、遅滞なく当該公益通報に係る事実を確認するための調査を行わなければならない。

(1) 公益通報に係る事案の決定に関し権限を有する者及び公益通報に係る職員を監督する責務を負う者から当該公益通報に係る事情を聴くこと。

(2) 公益通報に係る事案に関係する職員等から事情を聴くこと。

(3) 公益通報に係る事案に関係する書類等を閲覧し、又はこれを提出させること。

2 委員会は、前項の調査を市長が指定する職員(以下「調査員」という。)に行わせることができる。

3 調査員は、前項の規定による調査を行ったときは、当該公益通報に係る調査の結果を職員等公益通報調査報告書(様式第3号)により、委員会に報告しなければならない。

(調査結果の報告等)

第9条 委員会は、前条の規定による調査の結果、当該公益通報に係る事務事業に関し、公益通報に係る事実があると認められたときは、その内容を職員等公益通報調査結果報告書(様式第4号)により、当該事実を証明する証拠書類とともに任命権者に報告しなければならない。

2 任命権者は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかに当該公益通報に係る事実について是正措置を行うほか、必要に応じて当該事実に関係した者に対し、再発防止のための必要な措置を講じなければならない。

3 委員会は、第8条の調査の結果、当該公益通報に係る事務事業において、公益通報に係る事実が認められなかったとき、又は調査を尽くしても当該事実が判明しないときは、その旨を職員等公益通報調査結果報告書に記載し、任命権者に報告しなければならない。

4 委員会は、第8条の調査及び第2項の措置の結果を職員等公益通報調査・措置結果通知書(様式第5号)により、通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。

(運用状況の公表)

第10条 市長は、公益通報の件数及び主な内容等について、毎年度公表しなければならない。

(不利益取扱いの禁止)

第11条 任命権者は、通報者が公益通報を行ったことを理由として、人事、給与その他職員の勤務条件等について、不利益な取扱いをしてはならない。

(秘密保持の徹底)

第12条 通報者に関する情報は、非公開とし、公益通報の処理及び調査に当たっては、通報者の秘密を守るため、通報者が特定されないよう配慮しなければならない。

2 公益通報の処理又は相談に当たる職員は、公益通報に関する秘密を漏らしてはならない。当該職を退いた後も、同様とする。

(補則)

第13条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、令和4年4月1日より施行する。

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稲敷市職員等公益通報に関する要綱

令和4年3月29日 告示第13号

(令和4年4月1日施行)