稲敷市立歴史民俗資料館
稲敷の奉納相撲~若い衆から子供達へ~
日本各地で祭りとしての『奉納相撲』が地域住民により、現在も行われています。健康と力に恵まれた男性が神前にてその力を捧げ、神々に敬意と感謝を示す行為であります。もともと力比べからはじまった相撲は古代からあり、古くは神事として、神前行事として行われていました。奉納相撲とは、社寺の祭礼に奉納するために行われる興行相撲いわゆる宮相撲のことですが、いまでは近在の村の子どもや相撲愛好家達によって行われています。
稲敷市内でも、戦前まではたくさんの神社や寺院で『若い衆』達によって奉納相撲が執り行われてきました。江戸時代から続いている奉納相撲もあります。いまでも行われている奉納相撲は数ヶ所だけになりましたが、地域の人々の手によって受け継がれています。古渡の熊野神社、江戸崎荒宿の鹿島神社、椎塚の諏訪神社そして柴崎の愛宕神社の例祭で、子ども達を集めて相撲を取らせています。戦前、戦中と激動のなかでも守り受け継がれてきた奉納相撲は、現在行われている子ども相撲とは違い、健康で力強い『若い衆』によって盛大に取り組まれていました。
下馬渡の村のマチの奉納相撲は、マチを取り仕切る組頭達によって厳かに行われ、沢山の見物客で賑うお祭りになっていました。柴崎の愛宕神社例祭で行われている奉納相撲では、若い衆達が消防団のホースをまわし替わりに使って、相撲を取ったというおもしろい話もあります。また、浮島の姫宮神社での角力は「天下、ぶち抜きの大騒ぎ」と、地元の古老が言う様に参加する人も、見物する人も大変楽しみにしているお祭りであったと言われます。
この様に、「昔は賑やかだった。昔は‥。」と言われた、神社の例祭や村のマチで行われ、また現在も行われている奉納相撲の軌跡を、関係者への聞き取り調査の成果、古い写真パネルや奉納額等々により紹介したいと思います。
会期
平成20年11月1日(土)~12月7日(日)
休館日
月曜日・11月4日・25日・28日
開館
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) 水曜日は午前11時開館
パンフレット
26ページ 1冊200円
愛宕神社(柴崎) 姫宮神社(浮島)
関連ファイルダウンロード
- 稲敷の奉納相撲~若い衆から子供達へ~PDF形式/713.39KB

PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Acrobat Readerが必要です。
お持ちでない方は、左のボタンをクリックしてAdobe Acrobat Readerをダウンロード(無料)してください。
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは歴史民俗資料館です。
〒300-0736 稲敷市八千石18番地1
電話番号:0299-79-3212 ファックス番号:0299-79-3213
メールでのお問い合わせはこちら