○稲敷市文書整理保存規程

平成18年3月28日

訓令第9号

(趣旨)

第1条 この訓令は、文書の整理及び保管並びに保存に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(2) 保管 当該文書に係る事務を所掌する課(以下「担当課」という。)の長(以下「担当課長」という。)が、文書をその事務室において管理することをいう。

(3) 保存 総務課長が文書を担当課長から引き継いで書庫において管理することをいう。

(4) 常用文書 次に掲げる文書をいう。

 条例、規則等の解釈及び運用方針に関する文書(原議書を除く。)

 履歴書、扶養親族届、通勤届

 ファイル基準表(様式第1号)

 からまでに掲げる文書に類するものその他担当課において常時使用する文書として必要な期間保管することが適当な文書

(5) 暫定保管文書 事務処理上担当課において保管する特別の必要により、第10条第1項本文の規定による総務課長への引継ぎをしないで担当課において保管する文書又は担当課長が第11条第2項の規定に基づき返還を受けて担当課において保管する文書をいう。

(ファイル基準表の作成)

第3条 担当課長は、文書を適正に管理し、保管し、及び保存するためファイル基準表を毎年度作成しなければならない。

2 担当課長は、前項の規定により作成したファイル基準表の写し1部を、当該年度開始後遅滞なく、総務課長に提出しなければならない。

第4条 担当課長は、文書をその種類、態様等に応じて、フォルダー、ファイル、バインダーその他適宜の収納具(以下「フォルダー等」という。)に収納することにより整理するものとする。この場合において、個々のフォルダー等には、ファイル基準表に表示したフォルダー等名(以下「フォルダー等名」という。)を表示するものとする。

2 前項の規定により整理された文書は、キャビネット、ロッカーその他の保管用器具(以下「保管庫」という。)に収納することにより、その整理及び保管を行わなければならない。ただし、保管庫に収納することが不適当な文書については、あらかじめ定めた別の場所に収納することにより行うことができる。

第5条 処理済文書(決裁又は閲覧等の手続が終了した文書をいう。以下同じ。)は、年度(暦年ごとに区分して整理することが適当な文書(以下「暦年整理文書」という。)にあっては年。以下本条において同じ。)ごとに区分して整理しなければならない。

2 処理済文書の帰属年度は、当該文書の処理が終了した日を基準とするものとする。ただし、4月1日から5月31日までの間に処理が終了した文書のうち前年度の出納に係るものは、前年度に帰属するものとする。

3 同一の事務事業に関する2以上の文書を1件として整理すること(以下「一件別整理」という。)を適当とする文書については一件別整理をすることができるものとし、当該一件別整理に係る文書については、前項の規定にかかわらず、処理が最終に終了したものの年度により整理するものとする。

4 前3項の規定により整理した処理済文書は、次に定めるところにより整理し、保管しなければならない。

(1) 処理済文書は、前年度又は現年度ごとに配置場所を区分すること。

(2) 処理済文書をフォルダー等に収納するときは、ファイル基準表に表示したフォルダー等名の区分に従い、該当するフォルダー等に収納すること。

5 第3項の規定により一件別整理を適当として整理する文書は、当該一件別整理に係る文書の処理が終了するまでの間は現年度に発生した文書とみなして整理し、保管するものとする。

(常用文書の整理及び保管)

第6条 担当課長は、常用文書については、第10条第1項の規定による総務課長への引継ぎ又は第12条の規定による書庫への置換えをしないで、引き続き必要な期間保管するものとする。

2 常用文書は、担当課において常用使用する間は、現年度に発生した文書とみなして整理し、保管するものとする。

(文書の保存期間)

第7条 文書の保存期間(文書を保管し、又は保存する期間をいう。以下同じ。)の種別は、永年、10年、5年、3年又は1年とする。

2 保存期間の起算日は、当該文書の処理が終了した日の属する年度の翌年度の4月1日とする。ただし、暦年整理文書の保存期間の起算日は、当該文書の処理が終了した日の属する年の翌年の1月1日とする。

(保存期間の決定)

第8条 担当課長は、次に定めるところに従い、文書の保存期間を定めるものとする。

(1) 別表に定める基準に基づき必要な期間を定めた基準表により定めること。

(2) 第5条第3項の規定により一件別整理を適当として整理する文書にあっては当該一件別整理に係る文書のうち最も長期に保存すべきものの保存期間を基準とすること。

(処理済文書の編集及び保存箱への収納)

第9条 担当課長は、処理済文書を、当該文書の処理が終了した日の属する年度の翌々年度の4月(暦年整理文書にあっては当該文書の処理が終了した日の属する年の翌々年の4月)に、次に定めるところにより文書保存箱(様式第2号。以下「保存箱」という。)に収納しなければならない。

(1) ひとつの保存箱には、保存期間が同一の文書を収納する。

(2) 文書はフォルダー等に収納したまま収納すること。

(処理済文書の引継ぎ)

第10条 担当課長は、前条の規定により保存箱への収納をした文書を、毎年度、総務課長が定める時期に、文書保存箱カード(様式第3号。以下「保存箱カード」という。)を添付して総務課長に引き継がなければならない。ただし、暫定保管文書については、この限りでない。

2 総務課長は、前項の規定により文書の引継ぎを受けたときは、保存箱カードに保存箱登録番号及び受付年月日を記入し、その写しを担当課長に返付するものとする。

(保存箱カードの保管)

第11条 総務課長は、保存箱カードを整理し保管するものとする。

2 担当課長は、保存文書について事務処理上担当課において保管する特別の必要が生じたときは、総務課長に当該文書の返還を求めることができる。

3 担当課長は、暫定保管文書については、現年度のファイル基準表により整理し、保管しなければならない。この場合において、ファイル基準表には当該文書を保管すべき期限を表示しておくものとする。

(役所庁舎以外の庁舎における処理済文書の保存等)

第12条 役所庁舎以外の庁舎の担当課長は、毎年度、第9条の規定により保存箱への収納をした文書を、当該年度の当初に、事務室から当該役所庁舎以外の庁舎の書庫に置き換えて保存しなければならない。ただし、暫定保管文書については、この限りでない。

(保存文書の廃棄等)

第13条 総務課長は、保存期間を経過した保存文書を廃棄しなければならない。

2 総務課長は、前項の規定により保存文書を廃棄するときは、あらかじめ担当課長にその旨を通知するものとする。

3 担当課長は、保存文書について、保存期間の満了前においてその延長が必要と認めるときは、総務課長に当該文書の保存期間の延長を求めることができる。

4 担当課長は、保存文書について保存期間を短縮することが適当と認めるときは、総務課長に当該文書の保存期間の短縮を求めることができる。

5 役所庁舎以外の庁舎の担当課長は、総務課長と協議し、保存期間を経過し、かつ、保存期間の延長を必要としない保存文書を廃棄しなければならない。

(保管文書の廃棄等)

第14条 担当課長は、毎年4月に、保存期間の種別が1年に属する文書で、保存期間を経過したものを廃棄しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、担当課長は、保存期間の種別が1年に属する文書で、保存期間を経過しないもののうち、保管する必要がなくなったものがあるときは、当該文書をその都度廃棄することができる。

3 担当課長は、暫定保管文書の保存期間を延長し、又は短縮した場合は、その旨を速やかに総務課長に報告しなければならない。

4 担当課長は、暫定保管文書で、保存期間を経過したものを廃棄しなければならない。

5 担当課長は、常用文書のうち常用文書として扱う必要がなくなったものがあるときは、当該文書をその都度廃棄することができる。

第15条 保存文書を閲覧し、又は借覧しようとする職員は、保存箱カードに所要事項を記入し、総務課長の承認を受けなければならない。

2 借覧の期間は、原則として1月以内とする。

3 保存文書を閲覧し、又は借覧しようとする職員は、当該文書を抜き取り、若しくは取り替え、又は内容の訂正をしてはならない。

4 保存文書を閲覧し、又は借覧した職員は、当該文書について紛失、損傷その他事故が生じたときは、遅滞なく総務課長に届け出て、その指示を受けなければならない。

(その他)

第16条 この訓令に定めるもののほか、文書の整理及び保管並びに保存に関し必要な事項は、別に定める。

この訓令は、平成18年4月1日から施行する。

(平成19年訓令第1号)

(施行期日)

1 この訓令は、平成19年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の際地方自治法の一部を改正する法律(平成18年法律第53号)附則第3条の規定により、現に在職する収入役の任期中に限り、なお従前の例による。

(令和2年訓令第7号)

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

(令和5年訓令第10号)

この訓令は、令和5年10月1日から施行する。

別表(第8条関係)

文書等保存期間基準表

種別

項目

永年に属する文書等

10年に属する文書等

5年に属する文書等

3年に属する文書等

1年に属する文書等

条例

規則

訓令

条例、規則及び訓令の制定、改廃に関する文書等

 

 

 

 

議会

議会の議決、承認、認定若しくは同意又は議会への報告に関する文書等で重要なもの

議会の議決、承認、認定若しくは同意又は議会への報告に関する文書等

 

 

 

市行政の基本方針、組織、事務事業の計画等

市行政の総合企画、総合調整及び運営に関する基本方針の決定並びにその変更に関する文書等

 

 

 

 

市の組織の設置、廃止又は市の行政区画の変更に関する文書等

 

 

 

 

1 執行期間が10年を超える事務事業の計画及び実施方針の決定並びにこれらの変更に関する文書等

2 事務事業の計画及び実施方針の決定並びに変更に関する文書等で特に重要なもの

1 執行期間が5年を超える事務事業の計画及び実施方針の決定並びにこれらの変更に関する文書等(永年に属するものを除く。)

2 事務事業の計画及び実施方針の決定並びに変更に関する文書等で重要なもの

 

事務事業の計画及び実施方針の決定並びに変更に関する文書等(永年又は10年に属するものを除く。)

事務事業の計画及び実施方針の決定並びに変更に関する文書等で特に軽易なもの

条例規則等の解釈運用方針

条例、規則等の解釈及び運用方針に関する文書等で重要なもの(担当課に限る。)

条例、規則等の解釈及び運用方針に関する文書等(担当課に限る。)

 

 

 

行政事務一般

 

 

請願、陳情、意見及び提案に関する文書等で重要なもの

請願、陳情、意見及び提案に関する文書等

意見及び提案に関する文書等で軽易なもの

諮問及び答申に関する文書等で特に重要なもの

諮問及び答申に関する文書等で重要なもの

諮問及び答申に関する文書

 

 

告示及び公告に関する文書等で特に重要なもの

告示及び公告に関する文書等で重要なもの

1 告示及び公告に関する文書

2 公表及び広報に関する文書等で重要なもの

公表及び広報に関する文書等

公表及び広報に関する文書等で軽易なもの

通知、指示、協議、照会、回答、依頼、申請その他一般文書及びこれらを受理したもので将来の例証となるもののうち特に重要なもの

通知、指示、協議、照会、回答、依頼、申請その他一般文書及びこれらを受理したもので将来の例証となるもののうち重要なもの

通知、指示、協議、照会、回答、依頼、申請その他一般文書及びこれらを受理したもので将来の例証となるもの

通知、指示、協議、照会、回答、依頼、申請その他一般文書及びこれらを受理したもの

通知、指示、協議、照会、回答、依頼、申請その他一般文書及びこれらを受理したもので軽易なもの

 

 

監査及び検査に関する文書等で重要なもの

監査及び検査に関する文書等

 

行政行為等

1 法律関係が10年を超える許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等

2 許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等で特に重要なもの

1 法律関係が5年を超える許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等(永年に属するものを除く。)

2 許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等で重要なもの

許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等(永年又は10年に属するものを除く。)

許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等で軽易なもの

許可、認可、免許、承認等の行政処分に関する文書等で特に軽易なもの

訴訟及び土地収用に関する文書等で重要なもの

訴訟及び土地収用に関する文書等

 

 

 

不服申立て及び調停に関する文書等で重要なもの

不服申立て及び調停に関する文書等

 

 

不服申立て及び調停に関する文書等で軽易なもの

損失補償及び損害賠償に関する文書等で特に重要なもの

損失補償及び損害賠償に関する文書等で重要なもの

損失補償及び損害賠償に関する文書等

損失補償及び損害賠償に関する文書等で軽易なもの

 

人事福利厚生等

職員の任用、賞罰等に関する文書等で重要なもの(総務課に限る。)

職員の任用、賞罰等に関する文書等(総務課に限る。)

職員の任用、賞罰等に関する文書等で軽易なもの(総務課に限る。)

 

会計年度任用職員の任用に関する文書等

 

 

職員の福利厚生に関する文書等で重要なもの(総務課に限る。)

職員の福利厚生に関する文書等(総務課に限る。)

職員の福利厚生に関する文書等で軽易なもの

恩給、年金、退職手当及び公務災害補償等の裁定及び認定に関する文書等(総務課に限る。)

 

 

 

 

1 叙位叙勲及び褒賞に関する文書等(秘書担当課に限る。)

2 儀式、表彰及び褒賞に関する文書等で特に重要なもの(担当課に限る。)

儀式、表彰及び褒賞に関する文書等で重要なもの(担当課に限る。)

儀式、表彰及び褒賞に関する文書等(担当課に限る。)

儀式、表彰及び褒賞に関する文書等で軽易なもの(担当課に限る。)

儀式、表彰及び褒賞に関する文書等で定例的かつ軽易なもの(担当課に限る。)

財務等

1 公有財産及び国有財産の取得に関する文書等

2 法律関係が10年を超える公有財産及び国有財産の管理に関する文書等

3 公有財産及び国有財産の管理又は処分に関する文書等で重要なもの

公有財産及び国有財産の管理又は処分に関する文書等(永年に属するものを除く。)

公有財産及び国有財産の管理又は処分に関する文書等で軽易なもの

 

 

予算、決算、出納その他の財務会計に関する文書等で特に重要なもの

予算、決算、出納その他の財務会計に関する文書等で重要なもの

予算、決算、出納その他の財務会計に関する文書等

予算、決算、出納その他の財務会計に関する文書等で比較的軽易なもの

予算、決算、出納その他の財務会計に関する文書等で特に軽易なもの

 

市税の賦課及び徴収に関する文書等で重要なもの

市税の賦課及び徴収に関する文書等

市税の賦課及び徴収に関する文書等で軽易なもの

市税の賦課及び徴収に関する文書等で特に軽易なもの

法律関係が10年を超える貸付金、補助金、利子補給金、債務保証契約並びに損失補償契約に関する文書等

法律関係が5年を超える貸付金、補助金、利子補給金、債務保証契約並びに損失補償契約に関する文書等(永年に属するものを除く。)

貸付金、補償金、利子補給金、債務保証契約並びに損失補償契約に関する文書等(永年又は10年属するものを除く。)

 

 

特に重要な工事の執行に関する文書等(設計図書を含む。)

重要な工事の執行に関する文書等(設計図書を含む。)

工事の執行に関する文書等(設計図書を含む。)

 

 

その他

市の廃置分合、境界変更等に関する文書等

 

 

 

 

調査研究及び統計に関する文書等並びに年報で特に必要なもの

調査研究及び統計に関する文書等並びに年報で重要なもの

 

調査研究及び統計に関する文書等並びに年報

調査研究及び統計に関する文書等並びに年報で軽易なもの

官報及び茨城県報(総務課に限る。)

 

 

 

官報及び茨城県報

台帳、帳簿、名簿で特に重要なもの

台帳、帳簿、名簿等で重要なもの

台帳、帳簿、名簿等

台帳、帳簿、名簿等で軽易なもの

台帳、帳簿、名簿等で特に軽易なもの

 

 

 

1 各種試験の答案

2 各種試験の願書で重要なもの

各種試験の願書

 

 

 

 

月報、日報、日誌等

前各号に掲げる文書等に類するものその他永年保存を必要と認められる文書等

前各号に掲げる文書等に属するものその他10年保存を必要と認められる文書等

前各号に掲げる文書等に類するものその他5年保存を必要と認められる文書等

前各号に掲げる文書等に類するものその他3年保存を必要と認められる文書等

前各号に掲げる文書等に類するものその他1年保存を必要と認められる文書等

備考 文書等の保存期間について法令等に定めがある文書等については、当該法令等に反しない範囲内においてこの基準を適用する。

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稲敷市文書整理保存規程

平成18年3月28日 訓令第9号

(令和5年10月1日施行)