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庁舎建設設計業務プロポーザル審査講評

庁舎建設設計業務プロポーザル審査講評

審査結果

最優秀者:安井建築設計事務所東京事務所
優秀者:山下設計

4町村が合併して新しい稲敷市が誕生して4年、新市庁舎建設のために慎重に検討がされてきた。そのプロセスのはじめに基本構想で敷地を旧江戸崎西高校跡地に決定し、基本計画でおおよその新市庁舎の機能やボリュームについて検討が加えられた。これらに基づき昨年12月に新市庁舎の設計者を選定するための審査委員会が発足し、市が指名した設計事務所に新市庁舎に関する提案書を提示してもらうプロポーザル方式で委託設計事務所を選定することとした。なお、設計業務でこの選定方式を採用するのは稲敷市として初めての試みである。
今回、日本を代表する大手設計事務所3社がプロポーザルに参加した。ヒアリングは、会社名を秘し匿名とし、プレゼンテーション20分、質疑15分とし、終了後、委員10人全員による審査を行った。
安井建築設計事務所は、全般的に地味な案を提案した。今日の世間風潮の中で華々しいデザインよりはむしろ堅実で節約に徹する考え方が評価された。案は、敷地の中央に4階建ての真四角な建物を配置し、その南側に市民広場、西側に市民用の駐車場、北側に職員用の駐車場、東側に防災広場が配置され、高低差のある敷地をうまく使いながら各機能を有機的に結び付けている。外観は地味な感じで特段の特徴はないが、安定したイメージと言える。内部の平面計画では、使いやすさをもっぱら追求した案で、中央に吹き抜けがあり、建物内部の各階に光と風を確保できるように考えてある。設備的には省エネを十分に考慮し、環境的配慮が各部で工夫されている。などの点が審査委員の評価を得て、最優秀者に選定されるに至った。このほか、山下設計の案は、帆引き船をイメージした案でなかなか魅力的な案であったが、コンパクト過ぎるといった難点が指摘された。日本設計の案は、階段状の建物でそこに屋上緑化がされている、ユニークな案であった。しかし他方、緑豊かな稲敷市において、建物を階段状にしてその屋上を緑化する必要性がそれほどないのではないかという疑問も出された。
このプロポーザルでは優れた設計案を決めるのではなく、優れた設計者を選ぶことを目的としている。これから市民の方々とも相談しながら設計案を検討し「子供の子供の子供」のためにも使いやすく長持ちする優れたデザインの新市庁舎の設計案をつくっていただきたい。
終わりに、本プロポーザルに参加され、貴重な時間を費やして真摯に努力いただいた関係各者に心より感謝いたします。

稲敷市新庁舎建設設計業務プロポーザル審査委員会
委員長 小場瀬令二

平成21年2月9日

審査委員会

【稲敷市新庁舎建設設計業務プロポーザル審査委員会】

委員長
小場瀬令二(筑波大学 社会システムマネジメント専攻 教授)
副委員長
大貫勇(稲敷市副市長)
委員
宇佐美嘉一(稲敷市市長公室長)
委員
川崎泰治(稲敷市総務部長)
委員
岩瀬和男(稲敷市市民生活部長)
委員
川嶋修(稲敷市保健福祉部長)
委員
久保木善信(稲敷市産業建設部長)
委員
大竹克己(稲敷市水道局長)
委員
中澤幸一(稲敷市教育部長)
委員
三ツ井洋平(稲敷市議会事務局長)

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