平成28年度稲敷市非核平和推進事業に係る中学生派遣事業
平成28年度稲敷市非核平和推進事業に係る広島平和記念式典への中学生派遣事業について
稲敷市は、平成17年に「核兵器廃絶平和都市宣言」を採択し、平成22年には「平和首長会議」に加盟するなど恒久平和のメッセージを発信してきたところですが、戦後70年及び核兵器廃絶平和都市宣言10年を機に、今年度より未来を担う中学生を被爆地である広島に派遣し、平和記念式典への参列や、原爆記念館などの平和施設の見学を通し、核兵器の恐ろしさ、戦争の悲惨さ、平和と命の尊さを学習することにより、若い世代の平和意識の高揚と平和推進活動の促進を図るためこの事業を展開していきます。
今年度は、市内各中学校より男女1名づつ計8名が派遣されます。ここでは、その活動状況や中学生の思いを随時伝えていきます。
8月7日(日) 広島派遣3日目
広島派遣最終日の今日は、ホテルから徒歩で行ける呉市内の「大和ミュージアム」と「てつのくじら館」を見学して、帰路に就く予定です。
呉市海事歴史科学館「大和ミュージアム」は、戦艦「大和」を建造した軍港、日本一の海軍工廠のまちとして栄えた呉の歴史を造船・製鋼を始めとした「科学技術」を、先人の努力や当時の生活・文化に触れながら紹介しているものです。幕末から明治以降の日本の近代化の歴史について詳しく展示してあるので、興味のある人にとっては、とても面白いものでした。戦艦「大和」の10分の1の模型はとても迫力がありました。
海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」は、実物の巨大潜水艦を陸上展示する博物館で、「潜水艦の発展と現況」や「 掃海艇の戦績と活躍」などに関する歴史的な資料を通して、海上自衛隊の歴史や、呉市 と海上自衛隊の歴史的な関わりについて紹介しています。派遣団のみんなも潜水艦の内部に興味津々でした。
夕方、6時10分ごろに市役所に到着し、最後の事務連絡をして解散となりました。
2泊3日の広島派遣を通して、最初はほとんどが初対面で緊張気味だった団員たちでしたが、最後にはお互いの学校の情報交換をしたり、色々な話をする中で意気投合し、とてもいい雰囲気の派遣団となりました。この派遣を通して得た「戦争の悲惨と平和の尊さ、核兵器の恐ろしさ」について、広くみんなに伝えていただくことを希望します。
8月6日(土) 広島派遣2日目
早朝6時過ぎに呉のホテルを出発し、平和祈念式典に向かいました。今日も朝から猛暑の予報です。会場には、外国の方や日本各地から同じ小中学生の団体が式典の参列に詰めかけています。会場の外では献花する切花を配ったり、平和を訴えるチラシを配ったりする方がたくさんいました。
平和祈念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)は午前8時厳かに始まりました。式辞、献花、黙とうに続いて行われた広島市長による平和宣言、子ども代表による平和への誓いの一つ一つの言葉には、核兵器の恐ろしさ、世界恒久平和の願いが込められていました。式典閉式後、一人ひとり献花を行い、原爆死没者のご冥福と世界恒久平和を願って手を合わせました。
平和公園を後に、午後は宮島の厳島神社を見学に路面電車とフェリーを乗り継ぎ向かいました。厳島神社は平成8年に世界文化遺産に登録されており、宮島は昔から神の島として崇められていたそうです。日中の暑さもピークで足取りは重かったですが、きれいな朱塗りの社殿を拝観し厳かな気分になったことと思います。
今日は今回の派遣のメインイベントである平和祈念式典への参列と宮島見学で、とても内容の濃い一日でした。
夜は広島焼きを堪能しました。
8月5日(金) 広島派遣1日目
いよいよ広島派遣1日目を迎えました。家族の方や各中学校の校長先生など、たくさんの方にお見送り頂きました。電車・新幹線を乗り継ぎ約5時間後広島に到着しました。到着後、広島市内を走る路面電車(広電)に乗り換え、広島平和祈念式典が開催される平和記念公園へと向かいました。
原爆ドーム前駅で下車すると相生橋からは原爆ドームが見えました。原爆によって破壊された建物は、今でも生々しく当時の悲惨さを物語っていました。公園内では明日行われる平和祈念式典の準備が進められていました。原爆の子の像では、恒久平和を願い稲敷市の中学生を代表して千羽鶴を献納しました。
それから、広島平和記念資料館に移動し、被爆の惨状を示す写真や資料、被爆者の遺品、広島の被爆前後の歩みや核爆弾についてなどを見学しました。より一層、原爆被害の悲惨さや戦争の恐ろしさ、平和の尊さを実感できたと思います。
8月2日(火) 第3回事前学習会を開催 (市役所4階・執行部控室)
広島派遣が目前となり、3回目の事前学習会を開催しました。今回の事前学習会は、広島派遣団の出発式も兼ねており、田口市長及び坂本教育長にもご出席いただき、改めて派遣団員の自己紹介を行いました。次に、派遣団を代表して団長の細田拓摩君(東中3年)が、『広島を訪問し「平和祈念式典」への参列や被爆関連施設などの見学を通し、「核兵器の恐ろしさ」や「戦争の悲惨さ」を肌で感じ、平和への理解をより深めてまいります。また「平和の大切さ、命の尊さ」について、自分たちが感じた思いを、市内の中学生をはじめ、広く市民に訴え、その思いを後世につないでいけるよう活動してまいります。』と決意のことばを力強く述べました。
その後、市長及び教育長から、日本の未来を担う皆様方が今回の派遣で多くの事を学び・感じとっていただき、多くの方に平和の尊さについて伝えていただきたい、また貴重な体験となるので体調に気をつけて行って来てくださいと激励の言葉をいただきました。
それから、前回の学習会で発表した広島派遣にあたってのレポートを基に市長、教育長と派遣団で意見交換を行い、最後に写真撮影を行いました。
最後に派遣にあたっての事務連絡後、庁舎1階市民ホールで展示されている「核兵器廃絶を訴える 平和推進パネル展」を見学後解散となりました。
5日から始まる派遣団の活動の様子は後日ホームページにアップいたします。
※パネル展では、原爆の被災地となった広島の惨状が展示されております。(8月1日~8月15日)
7月24日(日) 第2回事前学習会を開催 (市立図書館2階会議室・視聴覚室)
夏休みに入り、広島派遣まで2週間弱となりました。今回の事前学習会では、各人がそれぞれ広島派遣にあたってのテーマを見つけそれについて調べたレポートの発表と原爆についての資料DVDの視聴を行いました。
まず、一人ひとりが自分の考えたテーマについて調べた事、広島派遣事業での抱負の発表をしました。それぞれが異なる視点での発表を行ってくれたので、とても興味深く聞くことができました。教育指導室の黒田先生、根本先生、随行してくださる大高先生にそれぞれ講評をいただきました。みんないろいろな視点から戦争の事、原爆の事、平和についてとてもよく調べてきているとの感想をいただきました。
続いて行った原爆についての資料DVDの視聴もみんな真剣に見入っておりました。
お互いに調べてきたことの発表を聞いたり、資料DVDを見ることにより広島派遣に向けて有意義な研修となりました。
6月12日(日) 第1回事前学習会を開催 (稲敷市役所3階会議室)
第1回目の事前学習会は、派遣団の初顔合わせとなります。緊張の中、総務課長よりこの事業の狙いと学習してきた思いを広くみんなに伝えて欲しいと話がありました。
まず、派遣される中学生の自己紹介、随行する中学校教師、市職員の紹介があり、次にこの事業の概要や日程等の説明がありました。
また、この日派遣団の中学生の中から団長と副団長の選出を行いました。選出に当たっては、積極的に立候補してくれた東中学校の細田君を団長に、桜川中学校の川島さんを副団長に決定しました。
事業の取り組みの一つとして、被爆者への追悼の意と恒久平和の願いを込め市内中学生一人ひとりに折り鶴を折っていただき千羽鶴とし、派遣団の中学生が代表して奉納することとしました。また、次回の事前学習会までに、派遣団一人ひとりが自らテーマをもって調べたいことや学んできたいことなどをレポートにまとめ発表することとしました。
★平成28年度派遣団
学校名 | 学年 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|---|
江戸崎中学校 | 3年 | 正能 雅玖斗 | |
3年 | 大槻 香奈子 | ||
新利根中学校 | 3年 | 助川 裕紀 | |
3年 | 神吉 玲那 | ||
桜川中学校 | 3年 | 高須 康汰 | |
3年 | 川島 夏実 | 副団長 | |
東中学校 | 3年 | 細田 拓摩 | 団長 |
3年 | 竹田 涼夏 |
関連ファイルダウンロード
- 平成28年度中学生派遣報告書PDF形式/3.97MB
PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Acrobat Readerが必要です。
お持ちでない方は、左のボタンをクリックしてAdobe Acrobat Readerをダウンロード(無料)してください。
問い合わせ先
- 2016年6月14日
- 印刷する